Hey!こうへいでっす。
寒い中毎朝冷水シャワーを浴びるのが日課となっております。浴びすぎると体が芯から冷えるのでバランスが難しいところ。
前回の記事がまだの人はぜひこちらを読んでみて下さいね。
というわけで前回に引き続き、サステナブルな冬の暖房設備について考えていくわけやねんけど、今回紹介するのは前回の終わりでも少しだけ触れたソーラー暖房について。
電気も石油も、薪も使わず、太陽光さえあれば置いておくだけで部屋を暖めてくれるらしいソーラー暖房。なんと南極基地でも採用されているとのこと!
太陽光を取り込んでそれで部屋を暖めるという代物なんやけどこれがめっちゃ面白くて可能性を感じているので、一体どんなものなのか、どんな特徴があるのかということを解説していきます。
ソーラー暖房とは
ソーラー暖房っていうのは、文字通り太陽の熱を活用した暖房機器のことで、ソーラーウォールとも呼ばれているみたいです。
僕はエネルギーマニアなので太陽光を活用した機器は色々知ってるつもりやったんやけど、実はこれを知ったのは割と最近。 ちょっと調べてみるとDIYで作ってる人もいたり、製品化している企業もあるよう。
価格は物によるけど20~30万というところ。
(参考リンクは後でまとめて貼るのでご安心ください。)
世の中には知らないことが沢山あるんだなぁと伸び代を感じまくる今日この頃です。
ソーラー暖房の仕組み
ダイナミックラボ より引用
こんなぱっと見ただの箱を見せられて「これがすごい暖房なんです」って言われてもよくわからんやろうと思うのでどういう仕組みで温風が発生してるかを解説すると
- 太陽光が箱に当たる
- 箱の内部に貼ってある黒メッシュと内部空間が暖まる(黒いから)
- 内部の温かい空気は上に昇るので、排気口から暖かい風が出る
- 排気口から出た分の外気が下にある吸気口から入ってくる
- 入ってきた外気が熱を持った黒メッシュに触れて温まる→また3へ
という流れで熱が移動し、暖かい風が出てくるってわけです。
熱交換媒体である黒メッシュの部分は黒く塗った空き缶や、ガルバリウム鋼板などで作られているのが多いっぽい。
さらに吸排気口にファンを取り付けたり、箱に断熱材を入れたりすることで効果を高められるね。
こうしてみると構造はかなりシンプル!太陽光で食べ物を乾燥させるソーラーフードドライヤーなんかと原理は似てるね。
ソーラー暖房のメリット
で、どうすごいん?って話なんやけど僕が感じたソーラー暖房のメリットは以下。
- 燃料が必要ない。ランニングコストゼロ
- 超絶地球に優しい
- 寒冷地でもめっちゃ暖かい風が出る
+α 頑張ったら床暖房もいける
それではそれぞれ詳しく見ていきます。
燃料が必要ない。ランニングコストゼロ
これは他の暖房設備と大きく異なる、一番のメリット。
エアコンやこたつなら電気、石油ストーブは灯油、薪ストーブは薪という風に暖房設備は基本的に熱を生み出すための燃料が必要な中、このソーラー暖房はそれが必要ない。
(効果を高めるためにファンを使うが、それは小さな太陽光パネルで賄える)
なんと、何もしなくても条件さえ満たせば勝手に部屋を暖めてくれるんです!
これは何事も「楽に、便利に」が大好きな全人類に必須の暖房器具なのでは…!
しかも、このソーラー暖房、先ほども説明した通り構造が超絶シンプルなんです。
つまりどういうことかっていうと、構造がシンプルな分壊れにくい。
最近の生活家電はIoT化の流れが半端なくて、エアコンにも冷蔵庫にも洗濯機にもコンピューターが入ってますよね。
確かにそれによって便利になる側面もあるんだけれど、構造が複雑になることで故障のリスクが高まります。
それに比べてこのソーラー暖房は、コンピューターどころか歯車一つないシンプルさ!
こういったメンテナンス面でのランニングコストが少なそうなのもメリットですね。
超絶地球に優しい
こちらのソーラー暖房、前述した通り燃料を使わないので、地球にめちゃくちゃ優しいんです
現在一般的な暖房器具では石油や電気を使いますよね。
石油をはじめとした化石燃料は地球の構造上今後増えることがない有限な資源です。(この辺はまた別の記事で詳しく書きますね。)
化石燃料を得るために必要な資源の量は年々増えています。(どんどん深く掘らないととれなくなっているから、それに従って必要な機材などが増える)
しかもその化石燃料を燃やすことで、本来化石燃料として地中にあるはずだった二酸化炭素を空気中に放出することになるので、空気中のCO2増加にもつながります。
電気も結局化石燃料を使ったり原子力を使ったりして生み出しているので、持続可能なエネルギーではありません。
そしてこれは意外なんですが、薪を燃やすことも地球に負担がかかるんです。
本来土に還るはずだった木を燃やしているので、地中にとどまるはずだった炭素を二酸化炭素として空気中に放出することになります。
人類がこんなにCO2を放出する資源の使い方をしていなければ地球の恒常性の範囲内だと思うのですが、完全にノーダメージではないことは知っておいてもらえたら。
しかし、なんとこのソーラー暖房はノーダメージなんです!!
(材料のイニシャルコストは含んでないよ)
だって何も燃やしてないもん。
毎日降り注ぐ太陽光の熱を隣の部屋に運んでるだけ。
年間100kg以上のCO2発生を抑制するという記述も見かけました。(どんな比較なのかは知らんけど)
これはソーラー暖房、すごいのでは??
寒冷地でもめっちゃ暖かい風が出る
「いやいや、とはいえ所詮太陽光でしょ?そんなに暖かくならんでしょ。冬は太陽出てても寒いですよ。」
と思ってる人もおると思うねん。
てかぶっちゃけ俺もそう思ってました。
でも待って。冒頭でも述べたんやけど
なんとこのソーラー暖房、南極基地でも採用されてるんです
南極ですよ?南極。
地球の一番端っこで一番太陽が当たりづらいところ。
そこで採用されてるなら、赤道から割と近い日本とか余裕でしょ!!!
ということで効果を調べてみたら
稼働中の吹き出し口温度は50度を超えるらしい。
え。
50度?
熱めの銭湯より熱いよ?
エアコンで50度の風が出てきたことありますか?笑
太陽光の熱はそれぐらいすごくて、1m^2に降り注ぐ太陽熱は1000W以上になるらしい。
うちにおいてあるエアコンは760Wだったので、それより強い!
太陽光すげぇわ
おまけ:頑張ったら床暖房もいけるらしい
ちなみに、太陽光で暖めた空気を床下に送り込んで、床暖房にしている人もいるよう。
古民家の床冷たすぎ問題もこれで解決できるのでは?
ソーラー暖房、可能性の塊だな。
ソーラー暖房のデメリット
ここまで述べてきたようにいいとこまみれのソーラー暖房。
しかしながら良いところだけではないのも現実。
ここからはソーラー暖房のデメリットをみていくんやけど
- 太陽光が必要
- 太陽光が必要
- 太陽光が必要
これに尽きる。
これが唯一そして最大のデメリットかと思われます。
まず、太陽光を熱源にしているので、機能させるためには直射日光が当たることが必要です。
これが意外と条件として厳しくて、太陽が出ている間ずっと日が当たっている場所って意外と少ないんですよね。
背の高い木があったり建物があったりして15時には日陰になっちゃうってことがあるので、自分の暖房が欲しいタイミングに陽が当たる場所を見つけられるかがポイント。
ビルや建物が多いような地域だとなかなか難しいかもしれないですね。
1haの土地に暮らす祖国コミュニティなら導入しやすそう。将来はソーラー暖房の導入を前提に設計しよっと。
さらに太陽光がないと稼働しないので太陽の出ていない時間帯は機能しません。
でも、一番暖房が必要なのは太陽の出ていない夜から朝方にかけて。
ということは、夜や朝方に暖をとろうと思ったら他の暖房設備が必要になってきます。
日中の太陽熱をなんらかの形で蓄熱しておくことができたら丸一日使えるような気がするんだけど、今の所そういった技術はまだなさそう。
(石を詰めるだけでも少し蓄熱できそうな気もするけどどうなんだろうか)
今後、こういった方向に科学技術が発展していくことを願っています。
これらのデメリットから、ソーラー暖房は他の暖房設備に完全に代替するものというよりは、他の暖房設備を補完するもの(日中の間)という使い方をするのが良さそうですね。
真冬は日中でもエアコンをつけて暮らしている人は多いのではないでしょうか。そういう人にはぴったりの技術だと思います。
僕は薪ストーブと併用して使ってみたいと妄想してます。笑
ソーラー暖房、つくります
ということでこのソーラー暖房、気になったのでつくってみたいと思います!!
(もうすでにつくり始めてる)
うまく作れるかな!ワクワク!!
また使用感などレポートしていこうと思っているのでお楽しみにお待ちくださいませ〜